「Bad」が「Good」を意味する場所で、私たちは生まれた。
1989年。バブルの喧騒が街を包んでいた時代に、ひとつの問いが生まれた。「いまだかつてない、面白い雑誌をつくるとしたら、その名前は何か?」
検討された最初の候補は「GoodMusic」だった。しかし、それはどこかにありそうで、どこか物足りなかった。そのとき、誰かがつぶやいたー一当時のアメリカ音楽業界では、最高のものを「Bad」と呼ぶのが流行っていると。ならば雑誌だから「Bad」+「News」でいこう。こうして生まれた社名が、そのまま会社の名前になった。
株式会社バッドニュース。意図的に逆張りをする、この会社のすべては、その命名の瞬間にすでに始まっていた。
私たちの理念は、たった三文字に宿っている。
音夢楽「音」は、すべての出発点だ。音楽雑誌から始まり、レコード、ライブ、マネジメント、そして体験型エンターテインメントへ——形は変わっても、私たちが追いかけてきたのは常に、まだ誰かが知らない「音」だった。
「夢」は、私たちが地図に書き込んできた場所だ。ニューヨーク、北京、上海、ソウル、台北、香港。インディーズの小さな会社が、なぜそこまで行くのかと問われるたびに、私たちは答えてきた——夢がそこにあるからだ、と。
「楽」は、目的であり、手段であり、結果だ。音楽の「楽」であり、楽しむの「楽」でもある。ライブハウスで鳴り響くギターも、暗闇の中で謎を解く瞬間の歓声も、私たちにとってはすべて同じ一文字に帰着する。
この三文字が、株式会社バッドニュースの羅針盤である。
音——音楽という地図を、世界に広げた。
音楽雑誌の出版からスタートしたバッドニュースは、CD制作・販売、イベント企画、アーティストマネジメント、著作権管理へと事業を拡張してきた。しかし私たちが最初から目指していたのは、ただ音楽を「売る」ことではなかった。未知の音楽を、まだそれを知らない人のもとへ届けること——その一点が、すべての行動の原点にある。
1998年、インディーズレーベルとして日本初となるニューヨーク「CMJ」でのレーベルナイトを敢行。当時の常識では、小さな会社がアメリカの最前線に単身乗り込むなど、無謀に見えたかもしれない。だが、私たちは「狙われていない場所」を探し続けた。
2002年には中国のロックバンド「Brain Failure(脳浊乐队)」と契約し北米へ、2003年にはアメリカのロックバンド「SOLEA」を世界市場でリリース。2007年には北京、2009年には上海に中国初の本格ライブハウス「MAO」をオープン。2011年のSUMMER SONICでの中国アーティストのブッキングを経て、2017年には上海で開催されたSUMMER SONIC SHANGHAIの全体コーディネートを担うまでに至った。
音楽のジャンルを問わず、くるりをはじめとする多くのアーティストのA&Rおよびマネジメントを手がけ、これまでにリリースした作品は400タイトルを超える。ロック、HIP HOP、ジャズ、アニメ音楽、クラブミュージック——いつの時代も、ジャンルの壁が私たちを止めたことはない。
夢——ライブは、国境を越えるためにある。
2015年から本格化した日本アーティストのアジア展開——上海、ソウル、台北、香港。She Her Her Hers、HITORIE、ZAZEN BOYS、Kenichiro Nishihara、DJ OKAWARI、向井太一、サカナクション、Humbert Humbert、雨のパレード、日向文——ジャンルも規模も異なる彼らに共通していたのは、「海外のオーディエンスが、まだその音楽を知らない」というただ一点だった。私たちはその「まだ」を、可能性と読んだ。
一方で、パク・ボゴム、チ・チャンウク、ソンガン、HIGHLIGHT、ONEW、xikers、ATEEZ等、多数の韓国アーティストの来日公演を実施しており、招聘・制作・運営等あらゆる業務に携わっている。来日公演が不可能だったコロナ禍でも配信公演を多数実施しながら、困難な状況においても「ライブを止めない」意志を貫いてきた。
私たちが招聘し、届けてきたアーティストたちは、USインディーロックの良心「SUPERCHUNK」から、中国ロックシーンの雄「万能青年旅店」を経由し、日本HIP HOP界の伝説「BUDDHA BRAND」まで。日本のアーティストをアジアへ、アジアのアーティストを日本へ。国境もジャンルも、時代の空気でさえも、越えていくべき課題として私たちの前に現れては、その都度、クリアされてきた。
ロックバンドだけではない。アニメ、ボカロP、歌い手、ジャズ、クラブミュージック——「日本の音楽」というカテゴリーそのものを、アジアの聴衆の前に広げることが、私たちのプロモーター事業の本質だ。私たちが止まったことは、一度もない。
楽——謎は、世界でいちばん民主的なエンターテインメントだ。
2013年、私たちは「リアル脱出ゲーム」という、まだ誰もその可能性の全貌を知らないコンテンツに出会った。SCRAPとの共同主催による全国ツアーは、想像をはるかに超える反響を呼んだ。
これは、ただのゲームではなかった。参加者が物語の主人公となり、仲間と知恵を絞り、笑いながら、時に手に汗握りながら謎を解いていく——それは、人間にとって最も根源的な喜びのひとつだった。この確信のもと、自社ブランド「ナゾトキアドベンチャー」を立ち上げ商標登録。
さいたまスーパーアリーナを使った大型謎解きイベント、全国の国営公園でシリーズ累計10万人以上を動員した屋外周遊型イベント、そしてコロナ禍においても「三密を避けながら楽しめる体験型イベント」として省庁・地方自治体・観光協会・商業施設など各所から注目を集めた。オンライン型・ハイブリッド型にも素早く対応し、地域の放送局や新聞社と手を組んで、観光需要の喚起と地域創生を担うコンテンツへと進化させた。
2025年には新潟で初となる謎解き常設エンタメスペース「ワンダーラボ」をオープン。謎解きはいまや、私たちにとって音楽と並ぶ、もうひとつの言語となった。「楽しむ」という字が「音楽」の「楽」と同じであることは、偶然ではないと私たちは思っている。
私たちは、エンターテインメントの問題解決者だ。
創業から35年以上が過ぎた今も、会社の名前は変わらない。「Bad News」のままだ。
それは、常識を「Bad=最高」と読み替え、誰もやらないことに飛び込み続けた創業の精神を、私たちが今もなお手放していないからだ。
音楽ライブの制作と海外招聘プロモート、そして謎解きを軸とした体験型エンターテインメントの企画・制作。一見、異なる3つの事業に見えるかもしれない。しかしその根にあるのは、理念と同じ、たった三文字の問いだけだ。
「この体験に、音はあるか。夢はあるか。楽しさはあるか。」
その問いに「Yes」と答えられる仕事だけを、株式会社バッドニュースは続けていく。
会社概要
| 社名 | 株式会社バッドニュース Bad News,Co,Inc |
|---|---|
| 所在地 | |
| 設立 | 1989年6月15日 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 代表取締役 | 千葉和利 |
| 事業内容 | CD制作販売 著作権管理 マネージメント マーチャンダイズ ライブハウス運営 コンサート及びイベント企画、制作、運営(Mdash) 他 |
| 従業員数 | 20名 |
| URL | http://www.badnews.co.jp/ |
| 取引先 | ビクターエンタテインメント株式会社 フジテレビジョン 日本著作権協会 日本放送協会 TBSテレビ スクラップ 明光ネットワークジャパン 他 |